Prieskaの町の手前で左折してR10号線に入る予定だったが、ぼうっとしていてそのまま町に入ってしまった。反対側の町外れでそのことに気が付いて戻り、R10号線への道を探す。すると後ろからパトカーが追いかけてきた。停車して窓を開けると、パトカーも近くに停車して運転席に座ったまま警察官が声をかけてきた。どうやら一時停止を無視してしまったようだ。若い黒人の警察官があれこれと言っている。出発前の情報収集で、レンタカーで交通違反の切符を切られた場合はレンタカー会社が罰金を建て替え、帰国後に請求が来るとあったのを思い出した。罰金を払っても何の得もないし、車内をチェックされるのはなおヤバい。そこで今回は「コミュニケーションが取れないめんどくさい外国人観光客」を装うことにした。警察官の言っていることは8割ぐらい理解できるのだが、もっとゆっくり言ってくれと言ったり、何度も聞き直したり、言っていることが全然わかりません的な顔をする。そして、「I’m sorry.」を繰り返した。そのうちパトカーの後部座席に座っていたおっとりとした感じの警察官が、「もういいにしてやれや。」的なことを言いながら運転席の警察官の肩をポンと叩いた。話が通じなくてイライラしていた運転席の警察官もそれを受けて、「気をつけて運転しろよ。」と言い残して去っていった。(o ̄ー ̄o) ムフフ チョロい、チョロい。切符を切られずに済むなら、口先だけの「I’m sorry.」なんていくらでも言ってやるよw

 そんなことがあったものの、R10号線に入って北西に進む。Prieskaから次の町であるMarydaleまでは70kmだ。


Prieska近郊にて1


Prieska近郊にて2

 Prieskaから20kmほど走ると丘の斜面にE.avasmontana(婆羅門閣)がたくさん生えていた。周囲の丘にもたくさんある。アロエの姿も見られた。


婆羅門閣1


婆羅門閣2


婆羅門閣3


婆羅門閣4


婆羅門閣5


婆羅門閣6


婆羅門閣7

 その山岳エリアを抜けると、またどこまでも平原が続いていた。地平線まで真っ直ぐに伸びる道路。周囲の景色もずっと変わらない。

 17時半、16℃。


R10号線の景色1


R10号線の景色2


R10号線の景色3


R10号線の景色4

 17時40分、少し早いが空腹なので夕飯にする。運転しながら昼飯の食べ残しのパン・サラダ・トマトを食べた。


R10号線の景色5

 18時、16℃。Groblershoopに到着。町の商店で水とジュースを買い、ガソリンスタンドで給油した。


Groblershoopにて

 18時半、Groblershoopから10km走ったところで、沈む夕日を写真に撮ろうと立ち寄った休憩所で小さな奇跡が! 休憩所の道路脇に生えていたアロエの写真を撮ろうとうろついていたら、タコ物系のゆーふぉを発見した。キャタピラーか大型の車輪で植物体の一部が傷つけられているので複雑な気分だが、Groblershoop周辺ではE.inornata(蛮城砦)もしくはその近縁種の報告がある。よっしゃ!しかし、よくよく見ると蛮城砦にしては何かおかしい。よくよく観察するとE.rudis(仏掌閣)だった。ちょっとがっかり。しかし、俺の知る限りこの辺りで仏掌閣の分布報告はない。もしかしたら近縁種かバリエーションかもしれない。周辺で2株、さらに道路の反対側の路肩でも2株見つけた。この辺りにはたくさんあるに違いない。朝からずっとダメダメだったけど、1日の最後でどんでん返しだ。


休憩所の周囲の様子


アロエ sp.


仏掌閣の分布地
画像中央下側にあるのが仏掌閣


最初に見つけた仏掌閣


仏掌閣2


仏掌閣の亡骸


南アフリカ共和国で見る最後の夕日

 19時、15℃。

 19時半、13℃。

 20時半、10℃。ようやくUpingtonに着いた。大きな町なので、道に迷う。

 21時、8℃。

 21時半、6℃。さんざん迷ったが、ようやくナミビアとの国境に続くR10号線にのることができた。

 21時50分、6℃。ナミビアとの国境まで90kmと書かれた標識から2kmほど戻って休憩所にピットイン。ここで野営することに決めた。

 運転席で寝袋に入り、22時に就寝。



作戦終了地点  ナミビアとの国境まで92kmのR10号線
戦果  E.rudis(仏掌閣)
本日の行軍距離  549km
総行軍距離  4454km





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