13時、23℃。

 R10号線の最後の10kmほどの区間では緑枝類のゆーふぉを見たが、ナミビアに入国してからは全く見かけなくなった。大地はとても乾燥していて、多肉植物らしい植物はメセンのみ。

 14時、24℃。


B3号線の景色1

 15時、25℃。Karasburgに着いた。Keetmanshoopまでガソリン残量がもたないのでここで給油する。1リットル=12.14ナミビアドル(約121円 以下「N$」と表記)。何か食べ物を買いたいが、日曜日なので店は全て閉まっているとのこと。キリスト教徒にとっては安息日であっても、無神論者で旅行中の俺にとっては不便以外の何物でもない。


Karasburgにて1


Karasburgにて2

 町からちょっと走ると休憩所があるのでピットイン。国境を越えてから休憩らしい休憩をしていないので、しばしのんびりと体を伸ばすことにした。休憩所では、先客の子供が1人きりでぼうっと景色を眺めていた。彼も英語が少し話せるので、休憩しながら話をする。とてもシャイな少年だったが、楽しいひと時を過ごすことができた。休憩所を去る時に古着などをプレゼントして別れる。


休憩所で出会った少年と


B3号線の景色2


B3号線の景色3


B3号線の景色4


上の画像のポイントの土壌の様子


B3号線の景色5


B3号線の景色6


B3号線の景色7

 16時、26℃。Grünauに到着。国境まで165kmと看板があった。意外と走ったなぁ〜。ここからはB1号線で北上する。ここまで周囲の景色や植物にあまり変化はない。B1号線をしばらく走ってもそれは変わらず。この国に着いた夜にここを走ったが、その時は夜だったから周囲の景色がほとんどわからなかった。こんな景色の中を俺は走っていたのだと知ることができた。


B3号線とB1号線の合流点にて


B1号線の景色1


B1号線の景色2


B1号線の景色3


B1号線の景色4

 17時、23℃。Keetmanshoopまで約90km。山岳地帯を抜け、再びどこまでも荒野が広がるエリアに入った。

 17時15分、道路脇に大きな緑枝類のようなゆーふぉを見つけたので停車する。この道路をRSAに向かって走った時に、暗がりの中で見た植物と同種のものだろう。その時はE.dregeana(ドレゲアナ)だと思っていたが、ドレゲアナではないどころかゆーふぉでもなかった。茎に傷をつけてみたが、白い液が全く出ない。なるほど収斂進化ってやつか。ついでに周囲も索敵してみたが、灌木と雑草ばかりで多肉植物らしきものはなかった。


ドレゲアナもどきの名無し10−2−1


B1号線の景色5

 18時、25℃。ようやくKeetmanshoopに着いた。町の南端のガソリンスタンド(以下『GS』と表記) ENGENで休憩&給油。まずは併設の売店に入って水・乾パン・乾燥ソーセージ・タバコを買い込む。入口には直径30cm弱の金鯱の鉢植えが置かれていた。売店のコーナーの隣はWIMPYというファーストフード店が入っているので、そこで夕食を取ることにした。今日は朝から飯らしい飯を食べてないし、無事に国境を超えたから、自分へのご褒美も兼ねて一番高いバーガーのセットを注文した。といっても、日本円で900円弱だけどね。遠征前に見たサイトには町外れのGSにはガラの悪い連中が集まると書かれていたが、そんなことは全くなかった。敷地内の建物全てが新しいし、清掃も行き届いている。ここで1時間休憩し、心身を休めた。休憩後、給油。1リットル=12.06N$(約120円)。


WIMPYの店内


今日の夕食

 19時、25℃。GSを出発した。太陽は地平線に沈み、薄暮が残っている。Keetmanshoopの市街地に入る前に、ラウンドアバウトでB1号線からB4号線に入って西へ。

 20時、19℃。

 21時、14℃。

 21時40分、Ausに到着。今夜はこの町の付近で野営する予定だったが、まだ時間も寝るには早いし、気力・体力も残っているし、明日の移動時間の節約にもなるので、このままC13号線を南下して一気にRosh Pinahまで行くことにした。狙うゆーふぉの順番が入れ替わるだけだから、メリットはあってもデメリットはない。Rosh Pinahまでは166kmだ。

 22時、12℃。遠征前のGoogle Mapによる航空偵察では、このC13号線は途中までしか舗装されていなかったが、実際に走ってみると舗装されていたのでパンクを気にせず走ることができた。索敵もせずにC13号線を南下する。

 23時、18℃。Rosh Pinahまで20kmと表示された看板を少し過ぎた所で夜営することにした。C13号線と小道の交差点の路肩に停車する。明日の朝は久しぶりに朝の厳しい冷え込みから解放されそうだ。タバコを吹かしながら夜空を見上げた。雲ひとつない空には満点の星。星に全く興味がない俺でもサソリ座ぐらいはわかった。でも、南十字星はいつもどれだかわからない。今日は無事に国境を越えることができて良かった。この遠征最大の懸念から解放されて心が軽い。こうして今ここにいることができるのも、俺を助けてくれた人たちがいたからだ。旅先の出会いは一期一会だけれど、彼らの助けなしではここまで順調に遠征を続けることはできなかった。本当に感謝、感謝だ。

 23時半、就寝。


作戦終了地点  Rosh Pinahまで20kmのC13号線
戦果  なし
本日の行軍距離  819km
総行軍距離  5273km





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