ピエテルの牧場入口の看板 「Tiras山自然保護区」という名のようだ C13号線から牧場に至る道にて |
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名無し12−2−1 |
名無し12−2−1の花をアップで |
教えられた牧場に行ってみると、ピエテルという名の俺と同じような年頃の白人男性が応対してくれた。親父さんにも訊いてくれ、2人とも牧場内で見たことがあるという。期待が高まる。E.namibensis(蛮童子)探しに一緒に付き合ってくれるというので、彼をサイドシートに乗せて出発した。彼の指示に従って、牧場内を走る。そんなに大きな牧場ではないと言うが、日本人からすると途方もなく広い。平らな砂漠のエリアの途中で、ピエテルが車のタイヤの空気を少し抜いた。空気圧が低い方がタイヤの接地面が大きくなるので、スタックしにくくなるのだという。なるほどね〜。作業中に俺は記念撮影。そこからはピエテルに運転を代わり、俺がサイドシートに座った。 |
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ピエテルの牧場にて |
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やがて赤い砂丘のエリアに着いた。ここにあるという。よっしゃ!気合を入れて、炎天下の中を休憩なしで1時間探した。ピエテルも別れて探してくれた。だが、蛮童子は見つからなかった。わずか1時間の索敵とはいえ、炎天下の中で乾ききった風に吹かれながら砂丘に足を取られての索敵なので、精根尽き果てた。蛮童子への道はこうも遠いのか。。。蛮童子を見つけたらピエテルと祝杯代わりに吸おうと残しておいた最後のタバコはほろ苦いものだった。車の座席に座ると、脱水症状のためか熱中症のためか、唇が痙攣しだした。意識もぼんやりした感じだ。水を1リットルほどガブ飲みしたら回復した。 |
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最初に索敵したポイントにて1 名無し12−2−2 最初に索敵したポイントにて2 最初に索敵したポイントにて3 最初に索敵したポイントにて4 最初に索敵したポイントにて5 |
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ピエテルが他にもポイントがあると言うので移動する。先ほどの赤い砂丘が広がるエリアから2kmほど離れた丘の斜面だ。ここは平べったい石がたくさん落ちていて、砂丘のエリアとは植物相も異なっている。なんとなくここにはなさそうな気がしたが、ピエテルを信じて探してみる。40分ほど索敵したが、やっぱり見つからなかった。気力・体力共に限界を迎えてギブアップ。蛮童子を見つけられなかったのは残念だが、ベストは尽くした。だから、後悔することは全くない。今日はタコ神様が微笑んでくれなかったのだ。 |
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2回目の索敵ポイントにて1 2回目の索敵ポイントにて2 2回目の索敵ポイントにてピエテルと |
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ピエテルの家に戻り、車のタイヤに空気を入れ、連絡先を交換してお別れ。彼と一緒に過ごしたのは3時間ほどだったが、移動中にいろいろな話をして、人生観や物事の考え方が俺と似ていたからすぐに仲良くなった。蛮童子は見つけられなかったけれど、地球の反対側ですばらしい友人をつくることができたことが嬉しい。 |
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17時20分、35℃。ピエテルの牧場を出発した。ガソリンスタンド(以下「GS」と表記)が閉まってしまう前にAusに着かなければならない。ピエテルから18時頃には閉まると思うと聞いていたので、未舗装の道であるにも関わらず120km/hで、時には150km/hで走った。 |
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18時、Ausに到着。もちろんGSに直行する。併設の売店は閉まっていたものの、GSは開いていた。訊けば24時間営業だという。なんだ、無理してぶっ飛ばしてくる必要はなかったな〜。手持ちの現地通貨が少ないので、残り全ての100ナミビアドル(以下「N$」と表記)紙幣5枚を差し出し、500N$分を入れてもらった。それでも満タンにはならないし、Windhoekまでは辿り着けない。明日、道中の町で両替しないとね。 給油後、AusからB4号線を東に走り、Keetmanshoopを目指す。走りながら、ミロのシリアルを水で胃に流し込んでメシ代わりにした。最初の休憩所に入り、洗髪と水浴びをする。昼前に寄った牧場で給水させてもらった雑用水4.5リットルでなんとか済ませた。気温は25℃以上あるのだが、風が強いので体が濡れるととても寒い。休憩しながら手持ちの現地通貨をチェックすると、紙幣全てで150N$、コインを含めても200N$に満たない。これじゃあメシ2食分ぐらいにしかならない。南アフリカ共和国のKimberleyでもう少し多く両替しておくべくだったな〜。 |
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B4号線の景色 |
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19時20分、26℃。休憩所を出発した。 |
作戦終了地点 | Keetmanshoopまで123kmのB4号線 |
戦果 | なし |
本日の行軍距離 | 333km |
総行軍距離 | 6146km |