R306号線を西に向かう。Rietbronで買った「JiVE mango tango」という駄洒落のような名のマンゴージュースを飲みながら走った。


R306号線沿いの景色

 16時50分、19℃。N9号線に入って北東へ。


R306号線とN9号線の交差点にて1


R306号線とN9号線の交差点にて2


N9号線沿いの景色1


N9号線沿いの景色2


N9号線沿いの景色3

 17時、20℃。N9号線から西に延びるというグラベルロード(未舗装の道)に入ってみる。入口の看板に書かれているDR01877というのは道路の番号だろうか。N9号線から数百m入ったポイントで索敵開始。


 ★★★Mission 09−6   ターゲットはこいつだ!★★★

 この地で狙うのはE.decepta(緑鬼玉/大宝冠)。1915年にNicholas Edward Brownによって記載されたタコ物。南アフリカ共和国 東ケープ州のWillowmore周辺に分布している。


 ゲートの入口付近でHoodiaを見つけた。他にはE.braunsii(仏面キリン)を3〜4株見つけたのみ。緑鬼玉、見つからんなぁ〜。1kmほどさらに西に走って再度索敵したが、やっぱり見つけられない。今日は朝からたくさんのゆーふぉを見ることができたし、何より念願のE.crassipes(倶梨伽羅玉)を見つけることができたので満足してしまっていた。もっとガツガツしていたら良かったのかもしれないが、今の燃え尽きたような精神状態では見つけられるものも見つからない気がした。まだ暗くなるまで時間は少しあるが、緑鬼玉探しを打ち切ることに決めた。N9号線に戻り、北東へ。


索敵したポイントにて1


索敵したポイントにて2


Hoodia sp.


左の画像の株を別角度で


仏面キリン1


仏面キリン2


仏面キリン3


ここにも引っこ抜かれた仏面キリンが。。。

 N9号線はとても運転しやすい道だ。どこまでも真っ直ぐな道路が続き、景色もなかなか変わらない。必然的に無意識のうちにスピードが出てしまい、160km/hで走っていることもしばしば。見晴らしが良いこの道路でネズミ捕りをやっているとは思えないが、140km/hで安全運転することにした<それでも制限速度オーバーだけどw>。途中の休憩所で何度か休み、のんびり走る。道路横の牧場の中を走るウシ科の野生動物(シカのように見えるけど)や白と黒のツートンカラーのサルの群れを見かけた。


N9号線沿いの景色4


N9号線沿いの景色5


Mesembryanthemum sp.

 18時30分、21℃。Aberdeenに着いた。まずはガソリンスタンドで満タン給油する。1リットル=12.48ラント(約124円)。売店には飲み物しかないようなので従業員のおっちゃんに尋ねると、隣の店で食べ物を買えると教えてくれた。そちらに行ってみると、30代半ばぐらいの白人店主がひっきりなしに訪れる客に1人で対応していた。パイがあると言うので味を訊く。チーズとかチキン&マッシュルームとか味は数種類あったが、ペッパーステーキがあるというのでそれ一択で3個お買い上げ。ボトル入りの飲料水はなかった。店に設置してあるテレビにはラグビーの試合が映っていて、店主の男性は忙しく動き回りながらもチラチラ見ている。訊けばワールドカップとのこと。やはりこの国の白人男性にとっては大きな関心事のようだ。

 AberdeenからN9号線で北東へ。運転しながら買ったばかりのペッパーミートパイを食べて晩メシとする。

 19時30分、20℃。ようやくGraaff−Reinetに到着した。今夜はこの町で宿泊するつもりだ。まだ時間的にもB&Bにもチェックインできるだろう。町の南端で警官が検問をしていた。反対車線(町から出る方)でやっていたので問題はないが、Uターンして仕事中の警官に宿について訊いてみた。白人警官が町の中にB&Bはたくさんあり、最寄りのものはここから50mほどのすぐ近くにあると教えてくれた。そして、営業していなかったら別のB&Bを教えるから戻っておいでと親切に言ってくれた。

 教えてもらった最寄りのB&Bに行き、チェックインすることができた。車のゲートが敷地の裏側にあるのだが、説明を誤解して入るのにちょっと時間がかかってしまった。話好きでオネエっぽい仕草の白人オーナーが、町の歴史や付近の観光名所などをあれこれ教えてくれた。なんでもDIYが趣味で、屋上に設置してある太陽光温水器とクーラーの設置・家具の作成・室内装飾なども自分でやったとのこと。宿泊する部屋を見せてくれたが、広くてきれいでおしゃれだ。バスタブもあるので風呂も入れる。これで朝食付きで350ラント(約3500円)は安い!俺がこれまでアフリカで宿泊した宿の中で、コスパが最も良いと思った。30分ほどしてオーナーからようやく解放されたので、まずは車内の荷物をほぼ全て室内に運び込んだ。そして、日本を出てから初めての入浴。『週刊プロレス』を読みながらのんびり湯につかり、汚れと疲れを落とした。マジで垢がハンパねぇw 入浴後は帰国の準備と荷物整理。


宿泊したB&Bの室内

 23時。全ての作業が終わってあとは寝るばかり。ベッドに寝転んで撮り溜めた画像を見たり、日誌を書きながら1日を振り返る。今日はPrutkraalでの車中泊で一日が始まった。日の出とともに起きて、「E.ernestii」をハントすることができた。昨日最初に出会った時は露骨に嫌な顔をしていた牧場のオーナーとも打ち解けて、最後はどこにでも行っていいよとまで言ってくれた。ありがたいこっちゃ。そして、どうしても見つけ出したかった倶梨伽羅玉もなんとかハントすることができた。朝から数え切れないほどたくさんの潅木の根本をチェックしてたったの2株。分布地であってもオーナーのおっちゃんが言うように「very few(とても少ない)」なのだから、見つけられたことは本当に幸運だった。そして、Kruidfontein。アポなし訪問だったにもかかわらず、Johannes Stegmann氏の厚意で世界中でここにしかない野生株のE.obesa sub.symmetrica(旧E.symmetrica:新月)とE.horrida var.majorを見ることができた。貴重な経験だ。おまけにE.ferox(勇猛閣/金碧塔)まで見ることができたし。緑鬼玉もどこかでハントしたかったが、そこまで望むのは強欲というものだ。でも、十分だ。こんなに素晴らしい日は初日以来だ。帰国まであと5日。今日のような日が続けば良いな。。。

 24時、就寝。



※Google マップの各機能が使えます

作戦終了地点  Graaff−Reinet
本日の行軍距離  247km
総行軍距離  3582km





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